2022年モデルW型が新登場
ダイキン工業は2022年モデルのW型を2021年12月1日から発売開始しました。機能性は従来型のエコキュートよりも大きくパワーアップしています。
370Lと460Lのサイズ
2022年モデルのW型の貯湯ユニットのサイズは370Lと460Lです。フルオートの角型タイプ「EQX46WFV」で、貯湯ユニットが高さ2175mm、横幅630mm、奥行730mm、ヒートポンプユニットが高さ735mm、横幅899mm、奥行300mm、JIS(年間給湯保温効率)は3.5となっています。370Lの「EQX37WFV」は貯湯ユニットの高さが1825mmになるだけで他の長さはすべて同じになっており、JISは3.6です。
薄型タイプの460Lサイズは「EQX46WFTV」で、貯湯ユニットの高さが2173mm、横幅1075mm、奥行438mm、ヒートポンプユニットが高さ735mm、横幅899mm、奥行300mm、JIS(年間給湯保温効率)は3.0となっています。370Lの「EQX37WFTV」は貯湯ユニットの高さが1813mmになるだけで他の長さはすべて同じ設計です。他にもオート、給湯専用の角型タイプが発売されました。もちろん寒冷地仕様も発売されています。
給湯水圧が業界トップクラス
大注目なのが給湯水圧で、パワフル高圧給湯は「320kpa」、標準の高圧給湯も従来の170kpaから「210kpa」にパワーアップしています。これで高圧機、標準機ともに業界最高の給湯圧力を実現しました。パワフル高圧給湯であれば180Lの浴槽の湯はりに、3階だと16~19分、2階だと13~17分、1階だと11~14分で完了することが可能です。シャワーの湯量は3階だと毎分15~17L、2階だと毎分16~18L、1階だと毎分18~20Lと、水圧の弱さというエコキュートの弱点を完全に克服しています。そのため、台所と浴室の2箇所で同時給湯も可能です。
ちなみに沸き増し機能も向上しており、シャワー1回80L分の沸き増しだと従来型であれば30分かかっていたところ、最新モデルでは23分で完了できます。湯はり1回180Lの沸き増しであれば67分かかっていたところを52分まで短縮しました。これで「もしも」の時の湯切れも防止することができます。
スマホアプリの利便性が進化
2022年モデルは「Daikin Smart App」というスマホアプリに対応しており、外出先から湯はりや追い焚きが行える他、画面に月単位・日単位・時間単位の給湯量のグラフが表示されるので使用量を簡単に把握することができます。また、ルームエアコンと連動運転もできるので、浴室と脱衣室の温度差を軽減し、冬のヒートショック予防効果にも繋がります。脱衣室の快適性も向上しているのです。
Daikin Smart App(ダイキンスマートアプリ) は、2022年3月にアップデートを予定しており、そうなるとさらに、湯はりの時間予約や沸き増し、太陽光発電の余剰電力を利用した昼間シフトなどの切り替えも可能になります。 離れて暮らしている高齢者の住まいで一定時間蛇口が開いていたり、長時間エコキュートを使用しなかったりすると、手もとのスマホにプッシュ通知が届くようになり、高齢者の生活見守りの機能も搭載するのです。さらにスマホアプリの利便性が進化していくので、その点も期待できます。
ダイキンエコキュートのその他の魅力
業界トップクラスの給湯水圧や最先端のスマホアプリ以外にもダイキンエコキュートは魅力的なサービスを提供しています。
ウルトラファインバブル入浴
オプションとして別売りされている「ウルトラファインバブルアダプター」を設置することで、「ウルトラファインバブル入浴」ができることがそのひとつです。浴槽内に0.001mm未満のウルトラファインバブルを発生させ、その微細な泡が入浴中の身体全身を包み込みます。身体は芯から温まるため、入浴した後も湯冷めしにくく、さらに角質層にまで水分が浸透するため肌にうるおい感を与えることができるのです。
このようにウルトラファインバブル入浴は温浴効果と美肌効果の両方に効果を発揮します。また、ウルトラファインバブルの残り湯を洗濯に利用することで洗浄効果も期待できます。ウルトラファインバブルアダプターは、吸気チューブが壁内を通る浴室外取付タイプの「KWA083A42」と、吸気チューブが浴室内を通る「KWA083A41」のふたつがラインナップされており、ダイキンエコキュート専用です。
にごり湯の入浴剤も使用可能
フルオートのエコキュートでは一般的に入浴剤の使用は厳禁です。追い焚きの際に浴槽内のお湯が循環するため、入浴剤成分によって循環口のフィルターの目詰まりを起こしてしまったり、配管やエコキュート自体の金属部分を腐食するなど、エコキュートの故障の原因になったり、エコキュートの寿命を縮めてしまうからです。
そんな中でダイキンエコキュートはバスクリン各種入浴剤に対応しています。「バスクリン」、「きき湯」、「日本の名湯」、「ソフレ」、「湯美浴」といった入浴剤を使っておふろを楽しむことができるのです。しかもこれまでは使用禁止だった「にごり湯」にも対応していますので、さらに入浴剤の選択肢が広がりました。ただしそれ以外の製品や他のメーカーの入浴剤は使用しないよう注意してください。特に酸、アルカリ、硫黄、塩を含む入浴剤は腐食作用がありますし、固形物を含む生薬やとろみ成分がある入浴剤は目詰まりを起こしますので使用できません。
寒冷地仕様の性能も高い
エコキュートの寒冷地仕様は一般的には外気がマイナス20℃まで対応できる仕組みになっています(一般地仕様はマイナス10℃まで)。ダイキン工業は北海道の中でも特に寒さが厳しい旭川市に「ダイキン旭川ラボ」を設立し、極寒の環境にも対応できるエコキュート開発に取り組んでいます。内蔵されている凍結防止ヒーター、風呂配管凍結防止運転とヒートポンプユニット配管凍結防止運転という凍結防止運転によってマイナス25℃でもエコキュートが利用でき、85℃のお湯を作ることができるのです。ちなみにヒートポンプユニットはマイナス25℃まで対応可能ですが、貯湯ユニットはマイナス20℃までが限界ですので、マイナス20℃以下になる地域では貯湯ユニットは屋内に設置することになります。なおマイナス25℃を下回る地域ではどこのメーカーのエコキュートでも利用はできません。寒さの限界まで対応できるのがダイキンエコキュートの寒冷地仕様なのです。
【まとめ】ダイキンエコキュートの特徴
ダイキンエコキュートの注目はなんといっても2022年モデルのW型でしょう。もともと寒さに強いエコキュートを開発していましたが、これで給湯水圧でもトップクラスになりました。スマホアプリの利便性も高まっていますし、なにより快適に入浴できる機能が充実しています。2022年モデルのW型の登場によってダイキン工業は三菱電機やパナソニックのエコキュートのシェアを脅かす存在になりそうです。
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